自立したいと思う気持ちは自然なこと
「人に頼らず、自分の力でなんとかしたい」
そう感じることは、ごく自然な気持ちです。
誰かに迷惑をかけたくない、弱さを見せたくないという思いから、
自立への願いは生まれてくるのかもしれません。
けれど実際の生活の中では、
その通りにいかない場面もたくさんあります。
助けが必要だったり、
感情をコントロールできなかったり、
思っていたような自立ができず、自分を責めてしまうこともあるでしょう。
本当の自立とは何か
「自立」と聞くと、すべてを自分一人でこなすことだと考えてしまいがちです。
でも、本当の意味での自立とは、決して孤立することではありません。
必要なときに助けを求めること。
湧き上がる感情にきちんと気づき、自分で向き合っていくこと。
それらもまた、心の自立の大切な一部です。
自立とは、
「一人でなんでもできるようになること」ではなく、
「自分の状態を理解し、大切に扱う力を育てること」なのです。
うまくいかなくても、自分を責めなくていい
自立したいと思ってもうまくいかないとき、
私たちはつい自分に厳しい言葉をかけてしまいます。
「情けない」
「まだこんなこともできないなんて」
「もっとちゃんとしなきゃいけないのに」
でも、自立したいと願っている時点で、
あなたの中にはすでに「変わりたい」という前向きな気持ちがあるということです。
その思いが、すでに大切なスタートになっています。
今日のワーク
最近、「自立したかったのに、うまくいかなかった」と感じた出来事を思い出してみてください。
そのとき、あなたはどんな言葉を自分にかけていたでしょうか。
その奥には、どんな気持ちが隠れていたでしょうか。
たとえば、
・迷惑をかけたくない
・情けないと思われたくない
・がんばってるのにうまくいかない
そんな気持ちが出てきたなら、
それはあなたが誠実に生きようとしている証です。
おわりに
自立は、誰にも頼らずに生きることではありません。
心の自立とは、
自分の弱さや感情に気づき、それを否定せずに受け止めてあげる力。
それは、誰かに頼ることとも両立します。
自分を大切にすること。
そこから、ほんとうの意味での自立が始まっていきます。