感情を見ないようにしてしまう理由
つらさ、怒り、悲しみ、寂しさ。
心の中にそういった感情が浮かんできたとき、
私たちはつい、それを見ないようにしたくなります。
考えないようにしたり、
何か別のことで気を紛らわせたり、
あるいは、ふたをしてやりすごそうとしたり。
「感じてしまったら崩れてしまいそう」
「そんなことを思ってはいけない」
そう思ってしまうのは、感情そのものに対して恐れを感じているからかもしれません。
感情は敵ではない
でも、感情はあなたを苦しめるために生まれてきているわけではありません。
どんな感情にも、その奥にはちゃんとした意味があります。
感情は、あなたの心が何かを伝えようとしているサイン。
不安も、怒りも、悲しみも、どれもあなた自身を守るためのメッセージです。
感じたくない感情ほど、
ずっと我慢してきた思いだったり、
誰にも言えなかった本音だったりすることもあります。
だからこそ、その存在に気づいてあげることが大切です。
感情を見つめることで、自分とつながる
感情に向き合うことは、ときにとても怖いものです。
けれど、それを避け続けていると、
本当の自分の声に気づけなくなってしまうことがあります。
感情を見つめるということは、
自分を理解し、大切にすることにつながります。
すぐに解決したり、変えたりする必要はありません。
まずは「そう感じていたんだ」と認めること。
その一歩が、心の深い部分に安心を届けてくれます。
今日のワーク
最近、感情を抑え込んだ出来事を思い出してみてください。
そのとき、本当はどんな感情が心に浮かんでいたでしょうか。
紙に書き出してみるのもひとつの方法です。
たとえば、
・悲しみ
・怒り
・不安
・寂しさ
書き出した感情をすぐにどうこうしようとしなくてかまいません。
ただ、「そんな気持ちがあったんだ」と認めるだけで、
心は少しずつ落ち着いていきます。
おわりに
感情を感じることは、怖いものです。
けれどそれは、自分を大切に扱おうとしている証でもあります。
自分の気持ちに丁寧に耳を傾けることは、
心の深い部分とつながる入り口になります。
少しずつでも、自分の感情に目を向けてみてください。
そこには、あなたを理解するための大切なヒントが隠れています。